筆界確認の立ち会いでゴネ得はまれです。

こんにちは滋賀県大津市＠土地家屋調査士の竹内です。

筆界確認の立ち会いでゴネ得はまれです。

 

Ａ地の公簿は２５００ｍ２あり、不動産業者が公簿面積で買い取りました。

 

 

不動産業者（甲）は完成宅地にして売却するために、Ａ地の境界を確定させたいのですが、隣接Ｂ地の所有者（乙）が境界を納得しません。

 

話がもつれ、境界が確定しないまま、２～３年が過ぎ、不動産業者（甲）は公簿２５００ｍ２に対して１０００ｍ２も引き下がった１５００ｍ２での境界をＢ地所有者（乙）に提示して筆界が確定しました。

 

 

（不動産業者（甲）は早く完成宅地にして、転売しないと金利だけを銀行に支払い続ける羽目になるので、たとえ損切りしてでも境界を確定させたかったのではないでしょうか。）

 

建前上、境界は公法上のものであって所有者の合意では移動しない。となっていますが測量図がないばあい、あっても境界を復元できない場合は、所有者双方の合意により決まることも多です。（だって、どこが境界かが解らないんですから）

 

結局Ｂ地所有者（乙）は実質的に１０００ｍ２もタダでＡ所有者（甲）から貰ったと云うことでしょうか。

 

なんといってもＢ地所有者（乙）が転売を目的にＢ地を地積更正登記しない限り、増えた分である１０００ｍ２分の固定資産税は課税されませんから。

 

これは不動産業者ではなく、個人が得したという例ですが、

大概は、その筋の者に嫌がらせをされて泣きを見るのが殆どです。

 

個人が得をする例など皆無に等しいのです。

 

このような筆界確認書ですが、一度造ってしまえば、それを貴方が所持している限り反故にすることはできないので、損得ではなく、納得した境界線で確定しておくことが大切です。

 

 

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不動産の登記は分かりにくく一般の方には馴染みの薄いものです。

 

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